「もっともっと欲しい」の貪欲の経済から、「足るを知る」知足の経済へ。さらにいのちを尊重する「持続の経済」へ。日本は幸せをとりもどすことができるでしょうか、考え、提言し、みなさんと語り合いたいと思います。(京都・龍安寺の石庭)
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よく生きるには、よく噛むこと
〈折々のつぶやき〉25

安原和雄
 このごろ想うこと、感じたこと、ささやかに実践していること―などを気の向くままに記していきたい。〈折々のつぶやき〉25回目。(06年11月22日掲載)

 最近の新聞は真実を書かなくなった、という声があちこちから聞こえてくる。これは一理ある声である。ただ新聞の読み方はもちろん「人それぞれ」で、同じ記事を読んでも、人によって理解の仕方が随分異なっている。要は読む人が新聞に何を求めているか、である。読み方によっては、新聞は知恵の宝庫ともいえる。

▽歯並びの矯正がもたらしたマラソン優勝

 私が最近、おもしろい記事だと感じた事例を紹介したい。
 去る11月19日(日)に行われた東京国際女子マラソンで土佐礼子選手がシドニー・オリンピックのマラソンで優勝した高橋尚子選手を大きく離して優勝した。ここで注目したいのは、その勝因は何かである。

 朝日新聞の記事(11月20日付)が興味深い。次のように伝えた。
 夫の村井啓一さんが昨年5月、土佐選手にアドバイスした。「歯を矯正したら。絶対いいから。かみ合わせが良くなると体のバランスも整う」と。この唐突なアドバイスには土佐選手も驚く一方、「歯並びがコンプレックスだった本人も、見た目がよくなって喜ぶ」ようになり、それまでの足の骨折などの故障もなく、順調な調整に成功した。
 それが今回の優勝に結びついた。歯並びの矯正がもたらした成果というわけである。

 「えっ、本当?」という印象を受けるだけに、これは考えてみるだけの値打ちがある。実はその3日前、同じ朝日新聞の「私の視点」(11月17日付)に歯科医師の不二崎正径さんが「かむ習慣 機能障害の予防は早めに」という提案を寄せていた。私はこの一文を読んでいたので、双方の記事がすぐに重なり合った。

▽よく噛む生活習慣を取り戻すには

 「私の視点」の趣旨は「現代っ子のかむ機能に異常が出始めている。よくかむ生活習慣を育成することが急務」と以下のように指摘している。
*歯並びが悪いため上下の歯がしっかりかみ合わず、あごの動きがスムーズではない小中高校生が多い。その結果、食物の消化吸収が低下し、口を開けた時にあごが痛い、十分に口が開かない、あごがガクガクする、肩こり、頭痛、腰痛、情緒不安定などの症状が複合して起きかねない。

 ではかむ機能を十分に発揮するにはどうすればいいか。
*よくかむ食事習慣をつくること。
テレビを見ながら食べると、かむことや親子の会話もおろそかになるので、避けて欲しい。一人で食事するときも、テレビや新聞を見ながら食べない。よくかまなくなり、食材や料理人への感謝の気持ちも薄れるからだ。

*かみごたえのある食材を使うこと。
軟性食品があふれているので、家庭や学校でかみごたえのある食材を多く使って欲しい。かむことは子どもの知能の発達にも不可欠だ。かむ刺激が多いほど、脳の血流量が増えて、脳が活性化するからだ。

*歯を食いしばる経験を積むこと。
子どものかみ合わせの育成には、遊びの中で歯を食いしばったり、親子で力を合わせる作業や体を鍛える活動をしたりすることも必要だ。

▽「もっと勉強を」と口うるさく言うよりも

 以上の提案には諸手をあげて賛成したい。土佐選手の勝因もそれなりに理解できるように思っている。
 私自身は食べ物を口に入れたら、少なくとも30回は噛むようにしている。孫たちにはよく注意する。「そんな噛み方ではダメだ。もっとしっかり噛みなさい」と。
 親が自分自身の子ども時代の反省もなく、「もっと勉強を」と子どもに口うるさく言うよりも「もっとよく噛んで」と教える方が、子どもの成長にも、いま話題のいじめ対策にもはるかに効果があるような気がする。

 この日常の行為によって、それこそ複合的な効果が期待できるのではないか。「よく生きるには、よく噛むこと」が何よりの出発点であることを強調したい。


(寸評、提案歓迎! 下記の「コメント」をクリックして、自由に書き込んで下さい。実名入りでなく、仮名でも結構です)

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コメント
この記事へのコメント
新聞の読み方
なるほど新聞の読み方もいろいろですね。
新聞に期待している記事が載っていないと、つい「最近の新聞はおもしろくない」などと考え勝ちですが、ちょっと見方を変えれば、たしかに新聞は「知恵の宝庫」です。

その宝庫から汲み取ることができないのは、なんとももったいないことです。どう汲み取るか、ご指摘のように「人それぞれ」でいいのでしょうが、これは言いかえれば「新聞リテラシイ」、つまり新聞への批判的な読解力ということになるのでしょうか。

新聞から素材を集めて自分なりのストーリーを組み立てる能力が果たしてあるのかどうか、そこが読者一人ひとりに問われているような気がします。
大学の歴史学の講義で「新聞は批判的に読まなければならない」と論じた教授のことを今思い出しています。そういう感覚が最近なさすぎるような印象ですが、いかがでしょうか。

新聞は真実を書くはずだという思い込み、固定観念をまず捨てて、出直す必要があります。今日の新聞はどういうウソを書いているか、それを探し出してみせようという気構えで新聞を読めば、また楽しからずや、でしょうか。
2006/11/26(日) 19:18:31 | URL | ANN. #-[ 編集]
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高橋尚子高橋尚子(たかはし なおこ、1972年5月6日 - )は、日本人マラソン|マラソン選手。2000年のシドニーオリンピックの女子マラソンで金メダルを獲得し、国民栄誉
2007/01/31(水) 01:22:41 | まおの記録
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