「もっともっと欲しい」の貪欲の経済から、「足るを知る」知足の経済へ。さらにいのちを尊重する「持続の経済」へ。日本は幸せをとりもどすことができるでしょうか、考え、提言し、みなさんと語り合いたいと思います。(京都・龍安寺の石庭)
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広がってきた「もったいない」
足利知足塾ともったいない学会

 安原和雄
 足利知足塾(塾長・柿澤さな江さん、顧問・安原和雄)の会報「野の花通信」(2006年10月24日付)が届いた。この知足塾は05年7月、栃木県足利市、柿の実農園内のそば屋さん「大海戸・だいかいど」(店主・柿澤一雄さん)にて「食と農」に関心を抱く地元の人々が集まり、発足したもので、それ以降、知足(=足るを知ること)にまつわる多様な活動を繰り広げている。
 今回は足利知足塾における「もったいない」をテーマとする美術展開催のほか、もったいない学会の発足など広がる「もったいない」の近況を報告する。(06年11月7日掲載、同月9日インターネット新聞「日刊ベリタ」に転載)

▽「もったいない」を合い言葉に美術展を開催中! 

以下は会報「野の花通信」による便り(趣旨)の紹介である。

 柿の実農園での今年の「小さな美術展」テーマは「もったいない」としました。ケニアのマータイさんの考えと実践に共感して取り組むものです。
 一番大事にしたいのは、「リユース」(再使用)。一度使ったものでも、まだ役に立つものであれば、心をこめて大事に使いたいですね。「リユース」作品として、羽織から作った着物や着物地で作った壁掛け、帯で作ったバッグ、七五三の着物をベストにしたものなどが出品されました。

 「リデュース」(ごみ減量)は、毎日の心がけとしたいものです。必要以上に買わない、使わない。私もこの頃は、簡素な生活で満足できるようになりました。知足の考えもここにあると思います。
 「リサイクル」(再生利用)は、よく考えながら実行したいと思います。今回は、佐野にある「アークス」という通所施設で作っている廃油から作ったせっけんとアロマキャンドルを展示します。
 そのほかに、自然の蔓を利用して籠を編んだものや、藁草履(わらぞうり・自作ではなくお土産屋さんで買ってきました)もあります。
 絵手紙は、今回も昨年出品してくださった皆さんにお願いしました。
 いのちと物を大切に思う人たちの作品展です。

*展示期間=11月4日から12月31日まで。
 ただし、そば店「大海戸」(柿の実農園=足利市大岩町428、電話090-1610-2134)の営業時間中で、土、日曜日の午前11時半から午後3時まで。
 食事をしないで作品を見るだけでも結構です。「もったいない」をみんなの合言葉にしていきましょう!

 なお柿の実農園での秋の収穫祭を次の日程で実施します。 
*11月23日(祝日)午前10時より
 そば打ち体験(一人1000円 持ち帰りもできます)、3名募集。
*同日12時より収穫祭食事開始、参加費=1人1000円 
メニューは、自家栽培の新そば、煮物、天ぷら、サラダ、おしんこ、飲み物、デザート。アルコールは別料金。定員は30名を予定。
*参加者は、事前のご連絡をお願いします。

▽石油依存の生活から脱却しよう!

 毎日新聞(11月5日付)は、以下のような見出しの記事を報じた。興味深い記事なので紹介したい。
 見出し=もったいない学会が発足―石油依存の生活から脱却しよう
 記事(一部)=今後10年以内に世界の石油産出量がピークを迎えるという「石油ピーク」説を背景に、石油依存からの脱却と生活スタイルの変革を唱える人たちが、「もったいない学会」(会長・石井吉徳東京大名誉教授)を発足させた。「もったいない」を100万人の国民運動にすることを目標にしており、年明けにNPO法人を設立する予定だ。

 同学会の「設立声明文」(要旨)は以下の通り。
*地球は有限である。人間の「飽くなき欲望」をそのままに、持続型社会などありえない。
*対策としてはまず「脱浪費」で、「もったいない」はその行動原理である。
*具体策は、車の多用を止め燃費の良い車に乗る、鉄道などの大量輸送機関を利用する、地方を大切にする、石油依存型農業を見直す、ポリ袋を止める、商品の梱包を見直す―など「脱無駄」を工夫する。

▽「もったいない」を重視する仏教経済学

 以上の設立声明文の大筋には賛成したい。私は数年来、「もったいない」精神の再生とその普及が必要であることを説いてきた。多くの大学経済学部で教えている現代経済学は破産状態にあるととらえており、それに替わる新しい21世紀型経済思想として、釈尊の教えを経済や暮らしに生かす仏教経済学の構築が重要であると考える。

 仏教経済学の八つの柱として、いのちの尊重、知足、簡素、非暴力(=平和)、多様性、共生、利他、持続性―を挙げることができる。いずれも現代経済学には欠落している柱である。このように知足(=足るを知ること)、さらに簡素、持続性を重視する仏教経済学の観点からいえば、「もったいない」は大いに強調しなければならない。

 この「もったいない」にかかわるキャンペーンは、毎日新聞がケニアの環境保護運動家、ワンガリ・マータイ女史(04年ノーベル平和賞受賞)と連携して進めている。05年2月に初来日したマータイさんは仏教精神に基づく「もったいない」という言葉に出会って感動し、それ以来「MOTTAINAI」を環境保護の世界共通語にすることを念じて、国連をはじめ世界各地を行脚している。

 先日夕刻、東京・銀座を歩いていたら、背後から「もったいない」を連呼する声が聞こえてきた。振り返ってみると、銀座ど真ん中のビル壁面のビデオに映し出される女の子数人が踊りながら連呼している。一瞬「もったいない、もここまで広がってきたか」という感慨を抱いた。

なおこの仏教経済塾に掲載している「仏教経済学ともったいない」の関連記事は次の通り。
*なぜ〈仏教〉経済学なのか?―仏教経済学とみどりの思想(つづき)=06年7月26日掲載
*仏教経済学と八つのキーワード―新たに多様性を加える=06年7月19日更新
*足利知足塾が発足―21世紀は知足の時代=05年8月15日掲載


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コメント
この記事へのコメント
キーワードとしては「足るを知る」が一番
「もったいない」という言葉は確かに親しみ易いのですが、私は、仏教経済塾の塾生の一員として、最初に普及させたい言葉は「足るを知る」です。「もったいない」という言葉は、同じ場面においても人によって意味が正反対になることがあるからです。例えば、私は最寄の駅から自宅までバス停にして3区間ほどの距離を歩くことを習慣にしており、バスには乗りません。私はバスに乗るのは運動する機会を逃すから「もったいない」と思い、バスに乗る人は私を見て、時間を無駄にして「もったいない」と言うかもしれません。これはほんの一例ですが、このように、全く逆の負二つの行為を「もったいない」と同じ言葉で評することができるからです。似たようなことが世の中には種々あると思うのです。折角のお話に水を差すようですみませんが、今後の努力のし方としては「足るを知る」を第一のキーワードにした方が効果的ではないかを思ったしだいです。
2006/11/12(日) 21:42:15 | URL | S.O. #-[ 編集]
もったいないと知足
S.O.さん、なるほどとうなずかずにはいられないご指摘に感謝します。

全く逆の負二つの行為を「もったいない」と同じ言葉で評することができる―という事例はたしかに多いですね。
そういう曖昧(あいまい)さというか、融通無碍(ゆうずうむげ)というか、そこのところは白黒のはっきりしない墨絵の世界とでもいえる日本文化の匂いもあるような気がします。

そういう二面性はさておき、ご指摘の点は、「知足」と「もったいない」のどちらが本家で、どちらが分家なのか、はっきりさせようという問題提起なのでしょうか。
その答えなら、はっきりしています。本家は知足です。もったいないは分家です。知足のひとつの実践がもったいない、の精神だといえます。

仏教経済学の八つのキーワードとして私は、いのちの尊重、知足、簡素、非暴力(=平和)、共生、多様性、利他、持続性―を挙げています。この中に知足は入っていますが、もったいないは含まれていません。
知足の日常的な実践のありようが「もったいない」であり、「いただきます」であり、「お陰様で」ということになります。
このような多様な実践スタイルによって知足そのものも豊かになっていくと考えてはいかがでしょうか。
2006/11/13(月) 17:25:11 | URL | 安原和雄 #-[ 編集]
「知足」と「もったいない」の関係
さっそくの回答、ありがとうございました。納得しました。実践には、確かに多様なスタイルがあって良いし、むしろ、多様な方が効果があがると思います。
2006/11/14(火) 11:30:40 | URL | S.O. #-[ 編集]
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