「もっともっと欲しい」の貪欲の経済から、「足るを知る」知足の経済へ。さらにいのちを尊重する「持続の経済」へ。日本は幸せをとりもどすことができるでしょうか、考え、提言し、みなさんと語り合いたいと思います。(京都・龍安寺の石庭)
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地球環境時代にどう対応していくか
仏教経済学の視点から提案する

安原和雄
地球温暖化、熱帯林の減少、砂漠化など地球環境の汚染・破壊をどう食い止めるか。これは21世紀の地球環境時代に生きる我々に課せられた緊急のテーマである。「地球は人類を必要としないが、人類は地球なしには生存できない」という冷厳な真理を認識することが先決といえる。この認識を土台にして、仏教経済学の視点から望ましい対応策を提案したい。
 それは、「もったいない」精神の日常的な実践に始まり、平和憲法の理念を生かす「地球救援隊の創設」に至るまで多様な提案となっている。これらの提案を裏付けているのが、いのち尊重、非暴力、知足(足るを知ること)、利他、持続性 ― など、仏教経済学の唱える理念である。(2010年3月22日掲載。公共空間「ちきゅう座」、インターネット新聞「日刊ベリタ」に転載)

 「地球環境時代をどう生きるか ― 仏教経済学の視点から」というテーマで駒澤大学仏教経済研究所(所長・吉津宜英同大学教授)と仏教経済フォーラム(会長・寺下英明氏)共催の公開シンポジウムが3月20日午後、駒澤大学(東京・世田谷区)で開かれた。基調講演は私(安原)の担当で、パネリストとして吉田宏晢氏(大正大学名誉教授)、柴崎文一氏(明治大学教授)が参加し、司会役は工藤豊氏(仏教経済研究所所員)が努めた。約4時間にわたって活発な討論と聴講者との問答が繰り広げられた。
 以下、基調講演(大要)を紹介する。

▽ インターネット上での仏教経済学に対する認知度

 講演は3つの柱からなっており、それはつぎの通り。
Ⅰ.仏教経済学の八つのキーワード ― 現代経済学との比較
 <問い1> 仏教と経済はどう結びつくのか?
  仏教経済(学)=衆生済度+経世済民(経国済民)
<問い2> 宇宙、現世の真理は?
  空(縁起)観=諸行無常(万物流転)、諸法無我(相互依存)→ 現世での変革

Ⅱ.地球環境時代はどういう時代か ― 求められる「持続的発展」
 地球は人類を必要としないが、人類は地球なしには生存できない。温暖化、熱帯林の減少、砂漠化など地球環境の汚染・破壊をどう食い止めるか。
 仏教経済学の八つのキーワードを実践していく時代であり、特に地球環境時代のキーワード、「持続性=持続可能な発展」を経済、生活、安全保障などの分野に広めていくことが大切である。

Ⅲ.地球環境時代をどう生きるか ― 仏道(=仏教経済的精進)の日常化を
 「持続型経済社会」をめざして
 簡素な社会の構築=「貪欲・暴力の経済構造」(=過剰生産→過剰流通→過剰消費→過剰廃棄→資源・エネルギー浪費→地球環境の汚染・破壊→地球生命共同体の崩壊という悪循環の経済構造)から「知足・共生・非暴力の経済構造」へ転換を図っていく。

 さてインターネット(グーグル)で仏教経済学への認知度を調べてみよう。総検索件数をみると、「仏教」約540万件、「仏教経済」約190万件に比べると、「仏教経済学」は約70万件で、多くはないが、決して少ないわけではない。しかしビジネスマンたちに仏教経済学への理解度を聞くと、「お寺さんの経済のことか?」という程度の反応が少なくない。
 そこでまず次の疑問に答えたい。
<問い1>仏教と経済はどう結びつくのか? について
<答え>大乗「仏教」の目指すものは「衆生済度」(=人間に限らず、自然、動植物も含めていのちあるすべてのものを救済すること)であり、一方「経済」の意は「経世(国)済民」(この世、国を整えて、民を救うこと)で、双方ともに「いのちある民を救う」という点で結びついている。

<問い2>宇宙、現世の真理は? について
<答え>仏教思想では宇宙、現世の成り立ちは「万物流転」(すべては変化する)であり、同時に「相互依存」(すべてはそれぞれが独自に単独で存在しているのではなく、相互依存関係の中でのみ存在できるということ)によるという真理に基づいている。これが仏教が説く「空(縁起)観」で、だからこそ仏教思想による現世での変革が可能である、と考える。

▽ 仏教経済学の八つのキーワード ― いのち尊重、非暴力、知足など

 ここでは<Ⅰ.仏教経済学の八つのキーワード ― 現代経済学との比較>について説明したい。
 仏教経済学は新しい経済学であり、発展途上にあり、未完成といえる。確固たる教科書が出来上がっているわけではない。私(安原)が構想する仏教経済学の骨格は以下の八つのキーワードから成り立っている。これを現代経済学(破綻した新自由主義=市場原理主義経済学、ケインズ経済学など)と対比して示すと、以下の通り。

    <仏教経済学>・・・・・・・・・・・・・・・<現代経済学>
*いのち尊重(人間は自然の一員)・・・いのち無視(自然を征服・支配・破壊)
*非暴力(平和)・・・・・・・・・・・・・・・・・暴力(戦争)
*知足(欲望の自制、「これで十分」)・・貪欲(欲望に執着、「まだ足りない」)
*共生(いのちの相互依存)・・・・・・・・・孤立(いのちの分断、孤独)
*簡素(しなやかさ、美)・・・・・・・・・・・・浪費・無駄(虚飾)
*利他(慈悲、自利利他円満)・・・・・・私利(利己主義、自分勝手)
*持続性(持続可能な「発展」)・・・・・・非持続性(持続不可能な「成長」)
*多様性(自然と人間、個性尊重)・・・画一性(個性無視、非寛容)
(競争 個性を磨いて連帯 ・・・・・・・・・・弱肉強食、私利追求)

 それぞれのキーワードについてごく簡略に説明したい。

*いのち尊重=仏教経済学は人間はいのちある自然の一員という認識に立っている。だから人間に限らず、広く自然も含めてそのいのちを尊重する。一方、現代経済学は自然のいのちだけではなく、人間のいのちをも無視するだけでなく、自然を征服・支配・破壊する方向に走り勝ちである。人間を消費者として捉え、モノ(商品)を買い、消費しなければ価値がないとも考える。

*非暴力=仏教経済学は構造的暴力(政治・経済・社会的に構造化している暴力=戦争に限らず、地球環境の汚染・破壊、自殺、交通事故死、人権無視、貧困など)をなくすこと、すなわち「非暴力=平和」をつくっていくことを目指す。現代経済学は戦争を含む多様な暴力を批判しない。非暴力=平和をつくるという視点、感覚はない。

*知足=物質的に「足るを知る」ことで、「これで十分」と考え、「腹八分」で満足する日常の暮らし方、生き方のこと。現代経済学は、貪欲のすすめで、「まだ足りない」と物質的欲望に執着する。

*共生=自然と人間、人間同士の「いのちの平和的共存」を指している。現代経済学には「いのちの平和的共存」という観念は欠落しており、相互に孤立した状態が想定されている。いのちの分断ともいえる。そこには孤独しかない。

*簡素=シンプルライフともいうが、それでは同義反復にすぎない。簡素であることは浪費・無駄を排し、「しなやかさ」を追求するから美しい、といえる。現代経済学は虚飾に満ちた浪費、無駄に走りやすい。
「簡素と非暴力とは深く関連している」(E・F・シューマッハー著/小島慶三ほか訳『スモール イズ ビューティフル』・講談社学術文庫=仏教経済学を論じている著作として知られる=から)という認識が重要である。

*利他=政治も経済も社会も慈悲(思いやり)の精神で「世のため人のため」という利他主義を求めており、この利他的行動が結局は自分のプラスとなって還ってくる。これを仏教では「自利利他円満」という。仏教経済学はこういう利他的人間観を土台に組み立てる。現代経済学は、自分勝手な私利に執着する利己主義的人間観を想定しており、そこから破綻が生じる。あの貪欲(強欲)資本主義そのものである新自由主義=市場原理主義の破綻がその典型といえる。

*持続性=仏教経済学は「持続可能な発展」(=Sustainable Development、後述)を重視するが、現代経済学は持続不可能な「経済成長」に執着する。

*多様性=仏教経済学は自然・人間・文化・地域・国にはそれぞれ個性があり、多様であると認識し、それを尊重する。いいかえれば寛容で、こころが広い。現代経済学は自然や人間の個性を無視し、画一的に捉え、非寛容な姿勢である。

 さて仏教経済学は競争をどう考えるかについて補足しておきたい。
競争を否定するわけではない。仏教経済学ではそれぞれの「個性を磨く競争」を重視する。こういう個性を尊重する競争は共生・連帯感に通じる。しかし現代経済学は強いものが勝つのが当然という「弱肉強食の競争」、「私利追求の競争」のすすめであり、そこには共生・連帯感は生まれない。

 ここで一つ物申しておきたい。「現代経済学者よ、腹を切れ」と。
 奥田碩(ひろし)前日本経団連会長(前トヨタ自動車会長)が、月刊誌『文藝春秋』への寄稿論文で「労働者の首を切るなら、まず経営者よ、腹を切れ」と言ったことがある。正論である。先達のこの言(物言い)にならえば、「現代経済学者よ、腹を切れ」と言いたい。現代経済学は現世を混乱と危機に追い込んだ責任の一半を負うべきだからである。

▽ 地球環境時代はどういう時代か ― 「持続的発展」の重視を

<Ⅱ.地球環境時代はどういう時代か ― 求められる「持続的発展」>について説明する。
 「持続的発展」すなわち「持続可能な発展」(=Sustainable Development)は何を含意しているのか。世界自然保護基金(WWF)、国際自然保護連合(IUCN)、国連環境計画(UNEP)が1991年、国連主催の第一回地球サミット(翌92年ブラジルのリオデジャネイロで開催、「リオ宣言」を採択)に先だって発表した提言『新・世界環境保全戦略 ― かけがえのない地球を大切に』などを手がかりに考える。

(1)「持続的発展」の多様な柱
・生命維持システムー大気、水、土、生物ーを含む生命共同体の尊重
・地球上の生きとし生けるものすべてのいのちの尊重
・長寿と健康な生活(食糧、住居、健康の基本的水準)の確保
・基礎教育(すべての子どもに初等教育を施し、非識字率を減らすこと)の達成
・雇用の確保と、失業と不完全就業による人的資源の浪費の解消
・生活必需品の充足、特に発展途上国の貧困の根絶
・公平な所得分配のすすめ、所得格差の是正
・景観や文化遺産、生物学的多様性、生態系の保全
・持続不可能な生産・消費・廃棄構造の改革と廃止
・エネルギーの節約と効率改善、再生可能もしくは汚染を引き起こさないエネルギー資源への転換
・政治的自由、人権の保障、暴力からの解放
・核兵器の廃絶、軍事支出の大幅な削減、軍事同盟の解消

 以上のように持続的発展という概念は、エコロジー、環境、経済、生活、政治、安全保障、社会、文化など多面的な要素からなっている。

 「持続的発展」の多様な柱の一つ、「核兵器の廃絶、軍事支出の大幅な削減、軍事同盟の解消」に注目したい。この柱が「リオ宣言」に「戦争は持続可能な発展を破壊する。平和、発展、環境保全は相互依存的であり、切り離すことはできない」という表現で盛り込まれた。いいかえれば地球環境保全のためには平和(=非暴力)こそ不可欠であり、軍事力は有害であるという認識を示している。この視点に注目したい。

(2)「持続的発展」は仏教思想の具現化
 「持続的発展」はどのように仏教思想と結びつくのか。上述の『新・世界環境保全戦略―かけがえのない地球を大切に』は、たとえば「生命共同体の尊重は、世界の多くの文化、宗教が説いてきたこと」と指摘している。この「世界の宗教」のなかにはもちろん仏教も含まれる。

(3)「持続的経済成長」は誤用
 政府(特に自民・公明政権時代)、経済界などが多用する「持続的経済成長」は正しい用法ではない。日米欧など先進国では成熟経済に達している現在、経済成長(=国内総生産・GDPの量的拡大)には限界があり、経済成長ではなく、経済発展(=経済の質的充実、所得の公平・公正な配分)こそ目指すべき時代である。人間も成人になれば体重を増やし続けること(=量的増大)は必要ではない。特に熟年には人間力、器量、徳を磨くこと(=質的充実)が重要になるのと同じである。
 民主党政権になっても経済成長に相変わらず執着しているが、持続性(=持続的発展・経済発展)と経済成長は必ずしも両立しない。経済発展(=質的充実)と経済成長(=量的拡大)との間の根本的な違いに着目する必要がある。

▽ 地球環境時代をどう生きるか ― 「もったいない」の実践を

 <Ⅲ.地球環境時代をどう生きるか ― 仏道(=仏教経済的精進)の日常化を>というテーマに関連して、持続型経済社会への転換を目指す具体策を考えたい。仏教経済学の視点からいえば、仏道すなわち仏教経済的精進を日常的に重ねていくことが大切である。ここでは以下の4項目(1~4)を挙げているが、もちろんこれに尽きるわけではない。

(1)「いただきます」(いのちの尊重、その活用)、「もったいない」(人や物を大切に思うこころ)、「お陰様で」(共生、相互依存関係へ感謝)― の日常的実践を心掛けよう!
 ケニアのワンガリ・マータイさん(ノーベル平和賞受賞、国連平和大使)の地球規模での「MOTTAINAI」運動に注目したい。

 3つの日常用語の含意を理解し、実践していくこと。
*「いただきます」について
 動植物のいのちをいただいて、自分のいのちをつないでいることへの感謝の言葉。もう一つは、いただいたいのちを社会のために活用していくという心構えを示している。
 10年前、私(安原)が大学で講義していた頃には「いただきます」を日常生活で唱える学生は100人のうち1名程度だった。現在は小学校で給食の時に「いただきます」を唱える学校が増えてきた。

*「もったいない」について
 人や物を大切に思うこころ。マータイさんはケニアの環境副大臣などを歴任し、植樹運動でも知られている。2005年初来日したとき、毎日新聞社を訪ねて、日本語の「もったいない」に出会って感動し、「もったいない=MOTTAINAI」を世界に広める運動を進めてきた。「MOTTAINAI」は今では世界語にまでなっている。
 今2010年2月、5度目の来日となり、広島市の原爆資料館を訪ねたり、京都では「MOTTAINAIというすばらしいライフスタイルを世界に広めたい」と話した。
 ケニアの首都ナイロビにあるナイロビ大学に来2011年、「ワンガリ・マータイ平和環境研究所」を開設の予定で、資源を大切にする心を学ぶ「MOTTAINAI学科」を開講する。「もったいない」の本家本元の日本にこういう学科がなぜないのか? 仏教思想の日常的実践が足りないのではないかと言わざるをえない。

*「お陰様で」について
 人間は自力のみで生きていると思うのは錯覚である。客観的事実として太陽、地球、自然の恵みを受けて、しかも他人様(ひとさま)のお陰で生き、生かされているのである。このことをしっかり認識できれば、「お陰様で」という他者への感謝の心につながっていく。この感謝の心は「もっともっと欲しい」という独りよがりな貪欲に対する自己抑制としても働く。

(2)もっと歩こう。 さわやかな人生を!
 交通事故で年間5000人以上がいのちを捨て、負傷者は、100万人を超える。捨てるのは、いのちではなく、マイカーではないか。徒歩、自転車さらに 公共交通(鉄道、バス、路面電車など)利用の促進を唱えたい。交通手段ではマイカーによる温暖化ガス排出量が圧倒的に多い。

 交通事故死者の数は、統計の取り方にもよるが、交通事故から30日以内に亡くなった人は09年には6000人近い。これだけ多くの死者が出ているのに、いのちを失う事実に鈍感すぎないか。石油もやがて枯渇する可能性もあるので、事実上マイカー時代は終わりつつある。捨てるのはいのちではなく、温暖化ガスの排出量が多いマイカーである。そのためには公共交通中心の交通体系に切り替えることが急務だ。

(3)国産の食べ物(いのち)重視へと転換しよう!
 食料自給率が低い日本(40%で先進国では最低)は、海外からの食料輸入量が多く、「フードマイレージ」(注)の世界一長い国であり、輸送に伴う温暖化ガス排出量も一番多い。しかもいのちを育む田園、近海は荒れ、国民の精神は萎(な)えている現実をどう変えていくか。地産地消の重視へ。
 (注)フードマイレージは「食料の重量に輸入輸送距離を掛けた数値」で、単位はトンキロメートル。

 近未来の世界的な食料危機、水危機への懸念が高まっている。この脅威こそが今後の大きな脅威となる。これは軍事力によって対応できる脅威ではない。日本としてこの脅威にどう立ち向かうか。崩壊が進む田園、近海をどう再生していくかというテーマにほかならない。いのちを確保するための新たな挑戦というべきだ。
 森林、里山を含む田園のいのちを取り戻すときだと考える。そのためには食料の輸入を抑えて、地産地消(その地域でつくった食べ物をできるだけその地域で消費する)を中心にして、国産の食べ物を増やしていくことが必要だ。
 私は農家に生まれたが、子供のころ病弱で、医者に「農業は無理」といわれ、東京の大学へ進学し、東京住まいを続けている。田舎から脱走したわけだ。今、田舎の田園は荒れて、申し訳ない、という心境だが、私なりの生き方でお返しするほかない。その一つが「仏教経済学による社会的貢献」ではないかと考えている。

▽ 地球環境時代をどう生きるか(つづき)― 地球救援隊の創設を

(4)憲法前文の「全世界国民の平和生存権」、9条の「戦争放棄、非武装、交戦権否認」を生かそう!
 自衛隊から地球救援隊(仮称)への全面改組、防衛省から平和省への改組、日米安保体制(=軍事同盟)を解消し、平和友好条約へ転換を図ること。
 自衛隊というプロ集団を平和活用(=諸国民の平和生存権を生かすグローバルな利他的貢献)しないのは、まことにモッタイナイと言うべきだ。

 ここでは自衛隊を全面改組して非武装の地球救援隊を創設する提案について若干説明を加えたい。
*目的=地球規模の非軍事的な脅威(台風、地震、津波など大規模災害、感染症などの疾病、水不足、不衛生、栄養失調、飢餓、貧困、劣悪な生活インフラなど)に対する人道的救助・支援さらに復興・再生を目指すこと。非軍事的貢献によって国と国、人と人との対立と不和を除去し、信頼感を高め、軍事的脅威の顕著な削減を実現させること。
*装備=兵器を廃止し、輸送船、輸送航空機、ヘリコプター、食料、医薬品、建設資材・機械類などに切り替える。特に大規模災害では陸路交通網が寸断されるため、それに備えて非武装の「人道ヘリ」を大量保有する。
*教育=いのちの尊重、利他精神、人権感覚の豊かな隊員を育成する。

 さて世界勢力地図の大変化について言及しておきたい。それは20年後の世界のリーダーはどの国か、というテーマである。
 米ウオール・ストリート・ジャーナル紙などの世論調査(09年12月実施)によると、「米国37%、中国39%」という結果が出た。12年前の97年調査では「米国56%、中国がわずか9%」だったが、最近では中国の台頭が顕著で、米国を上回っている。
 しかし米国と中国との間の覇権争いは終止符を打つときだ、と言いたい。軍事力による覇権争いは、結局その国を破綻させる。米国が今、その道を辿っている。世界の軍事費の半分以上を占める軍事超大国・米国は今や貧困者が増えて貧困大国に転落している。中国も高度経済成長下で貧富の著しい格差、官僚の汚職など腐敗が広がっている。

 そういう世界の状況下で日本はどう対応すべきか。米中とは異質の路線を選択するときで、平和憲法の平和共存、非武装の理念を実践していくため、日米軍事同盟を解体し、自衛隊の地球救援隊への全面改組という選択が最善の策と考える。これは世界の歴史に名を残す良質の選択として高い評価を得るだろう。


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コメント
この記事へのコメント
COP10名古屋
寛容と多様性を大切にしたいと思っている者です。
自衛隊は平和省国際貢献局や平和省災害救助局に改組という意見です。
日米安保条約は日米平和友好条約へです。
今年の秋には生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が名古屋であります。
辺野古のジュゴンを滅ぼすような国は世界中の物笑いの種となるでしょう。国辱です。
2010/03/22(月) 18:29:26 | URL | 宮坂亨 #-[ 編集]
先日、仕事場に創業者が来て、夫婦ふたりで750坪の敷地に暮らし、年間維持費が2500万円と言っていました。
社員は昇給やボーナスもなく、結婚を考えられないほどの給与で働いており、この人らの生活レベルを支えるために働いているのかと勘違いしそうにさえなりました。
昨年、外から来た人に社長が交代し期待していましたが、昨年末に、創業者一族を軽視したということで、解任されてしまいました。
こうした現状を見ていると、人を人とも思わない現代経済学より、仏教経済学についての方が希望があります。
2010/03/22(月) 20:53:03 | URL | 赤坂亭風月 #-[ 編集]
エコ通勤とは
宮坂さん、赤坂亭さん、コメントに感謝します。

さて毎日新聞(2010年3月22日付東京版)に「車やめ電車や自転車へ 政府も後押しするエコ通勤とは」という見出しの記事が載っているので、その要点を以下に紹介します。

東京都大田区のサービス会社「小泉企画」の内藤美亘(よしのぶ)さん(25)は、自宅から7キロ離れた会社まで40分弱かけて自転車通勤している。昨年7月までは、中型オートバイで通っていた。
きっかけは国土交通省が昨年6月に始めた「エコ通勤優良事業所」に同社が応募し、認証されたこと。「マイ箸(はし)」推進など、環境問題に関心が高かった同社は、通勤や商談は電車や自転車を使うことも申し合わせた。内藤さんは「5キロ近くやせた。朝から頭もすっきり」と「一石二鳥」の効果を実感している。
雨の日は無理をせず、電車に切り替える。自転車通勤仲間の星井博さん(43)は、「負担感があると長続きしない」。同社は従業員8人。星井さんは「大企業と違い、社員が意識を合わせやすいこともプラスだった」と添えた。
従業員の通勤手段をマイカーから公共交通や自転車、徒歩に転換する「エコ通勤」。国交省の「優良事業所」は2月現在、全国で207となった。地球温暖化防止のみならず、健康増進や節約にもつながり、国民に「お得感」を訴えやすいと、政府も推進に力を入れている。

以上は記事の一部ですが、自転車の利用を促進するためには、もちろん自転車専用道路の整備など、残された課題も少なくありません。ヨーロッパに比べれば、日本の立ち後れが目立つています。
一方、記事の中に次のような指摘があるのには驚きました。「勤務先に黙って自転車通勤する場合、就業規則によっては懲戒対象にもなりうるので注意が必要だ」と。
これは何を意味するのか。恐らくこの企業は、「自由な人間力の尊重」ではなく、「労働力の管理」で頭がいっぱいということなのでしょう。
2010/03/24(水) 14:15:02 | URL | 安原和雄 #-[ 編集]
新たな経済学
仏教用語がよく出てくるために、宗教アレルギーの人は「これは宗教だ」と批判をしますが、「仏教経済学」は、「金勘定」という一次元のものさしによる現代経済学を超えようとする、つまり、貨幣価値では測れない沢山の価値(多次元の価値)をも視野にいれた「新しい経済学」だと受け止めています。早く、このような学問が世に広まることを祈っています。
2010/03/30(火) 00:12:35 | URL | 並野一民 #-[ 編集]
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