「もっともっと欲しい」の貪欲の経済から、「足るを知る」知足の経済へ。さらにいのちを尊重する「持続の経済」へ。日本は幸せをとりもどすことができるでしょうか、考え、提言し、みなさんと語り合いたいと思います。(京都・龍安寺の石庭)
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たるみきった自民党の組織
〈折々のつぶやき〉30

安原和雄
 このごろ想うこと、感じたこと、ささやかに実践していること―などを気の向くままに記していきたい。
 今回は参院選(07年7月29日投票)で惨敗した自民党の「たるみきった組織」にまつわる話で、つぶやきとはいいながら、大声でのつぶやきである。〈折々のつぶやき〉30回目。(07年8月5日掲載、同月7日インターネット新聞「日刊ベリタ」に見出しなど一部を修正して転載)

 自民党が惨敗した、あの参院選が終わってから1週間ほどの8月4日(土)、日本記者クラブ(東京都千代田区)で開かれた新聞、テレビのジャーナリストたちの会合「テーマは〈参院選報道とこれから〉」に出席した。その折に同記者クラブで自民党機関紙『自由民主』(7月31日付=毎週火曜日、自民党本部発行)と民主党機関紙『民主』(8月3日付=第1・第3金曜日、民主党プレス民主編集部発行)を入手した。

まず投票日から2日後の日付である『自由民主』を広げてみた。自民党の惨敗をどのように総括しているかに関心があったからである。
第一面にはつぎのような大見出しが躍っている。

政治の不安定化を阻止せよ
「経済低迷」を招いた愚を繰り返すな

私はこの見出しは、勝利した民主党への対抗策として打ち出した選挙後の自民党の心構えと受け取った。
さらに記事の中見出しに「成長か停滞か」、「改革か逆行か」、「国民利益優先か政権獲得優先か」、「責任政党か無責任政党か」の4本が目立つ形で配されている。その意味するところは、例えば「成長か停滞か」では、前者の「成長」が自民党、後者の「停滞」が民主党の代名詞といいたいのだろうと思った。後の3つの対立語も同様である。つまり勝利した民主党の政策や政治姿勢は本当に国民にとって受け容れることができるものなのか―という疑問符を掲げて、自民党の逆攻勢が始まったと読んだ。

ここまではなるほどという印象だったが、記事を読んで驚いた。書き出しはつぎのような文章が並んでいる。

「参院選の投票日、7月29日が迫っている」。(ここで「えっ?」と思った)。つづいてつぎの文章である。
「仮に参院の主導権を譲り渡す事態となれば、政治は再び不安定となる。経済低迷は避けられず、ようやくここまで回復してきた景気が、逆戻りすることになりかねない。14年前、わが党が敗北したために、長い経済低迷を招いた愚を、再び繰り返してはならない。情勢は予断を許さない。・・・」と。

なんとこれは投票日前に書いた記事をそのまま印刷して投票日から2日後の日付で配布したものである。
2~3ページには「駆ける! 安倍総裁  響く! 改革の訴え全国に」という見出しで選挙運動中の安倍演説が掲載されている。まあ、これはこれで後日の参考資料にはなる。
さらに後半部分には4ページにわたって「比例代表公認候補者の一覧」が落選者も含めて顔写真付きでずらりと並んでいる。

全部を読み終えて、「やれ、やれ」という思いを抱くほかなかった。内部事情はいろいろあっただろう。しかしこれは一般紙でいえば、投票日前の土曜日の情報を載せた新聞を投票が終わって、勝敗の結果がはっきりしている月曜日に読者に届けるに等しい。これは誰が考えても通用しないし、読者の理解を得られるような話ではない。新聞としては何の価値もない。ところが自民党はそれが通用すると思っているのだろうか。

「記事作成、印刷手順からいってこうなるほかなかった」というのであれば、組織の惰性、怠慢であり、一方、「勝利するのだからこれでいい」と考えていたとすれば、組織としての傲慢といえよう。要するに「たるみきった自民党組織」というほかない。「開かれた組織」でもなければ、「説明責任」に心を配る組織でもない。

参考までに8月3日付の『民主』を紹介しておく。第一面にはつぎの見出しが並んでいる。

党 第1党に60議席獲得  逆転なる
ご支援に感謝 「国民の生活が第一」の政治を実現します
憲法改正より生活維新

3ページ目には「国民の生活が第一」を実現する担い手、というタイトルで当選者一覧(候補者一覧ではない)が顔写真付きで並んでいる。
別のページでは「女性躍進 生活者の視点で政治を変える」という特集面も組んでいる。

『民主』の紙面に躍動感があるのに比べて、『自由民主』は灰色に沈みきっている。民主党は勝つべくして勝ったようであり、一方、自民党は負けるべくして負けたというべきである。


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コメント
この記事へのコメント
党再生へ人心一新
「たるみきった」という厳しいご指摘には一言もありません。言い訳をするだけ野暮でしょうから止めます。ただそのつぎの号(8月14・21日合併号)の『自由民主』ではしっかり敗因の分析を行うことなどを書いています。

その紙面の要旨を紹介するとー。
まず1ページ目では「党再生へ人心を一新」、「参院選の敗因を徹底分析」の見出しが目につきます。
記事は次のようになっています。

参院選でわが党は改選前に比べ26議席少ない38議席(推薦を含む)の獲得にとどまった。これにより、公明党を加えても参院の過半数に及ばず、また初めて第一党の座を民主党に明け渡すこととなった。
これを受け、わが党は8月2日、谷津義男選対総局長を委員長に参院選総括委員会を立ち上げて敗因の徹底分析に着手した。8月中に結論をまとめたうえで、これを土台に人心を一新し、党再生へ踏み出す決意だーと。

安倍総裁記者会見要旨も掲載してあります。見出しは「反省すべきは反省し、責任を果たしていく」で、内容は以下のようです。

今回の選挙において、わが党の候補者として健闘された有為な人材を多数失ったことは、総裁としては本当に申し訳ないと思う。
今回の選挙で地方では改革の中で痛みを感じているという声も表れたと認識している。改革の陰の部分に光を当てなければいけない。これからさらに成長力底上げ戦略を進め、地方の活性化、あるいは一次産業の活性化、そしていま進めている再チャレンジ支援策等を充実させていかなければいけない。

やっと景気も回復しようとしている中において、私はこの景気回復を本物にし、皆様に実感していただけるようにしていかなければいけない。それが私の使命であり、これを果たしていくことが私の責任だと決意している。
閣僚の任命責任は私にある。「人心を一新せよ」が国民の声だと思う。まず臨時国会を行い、その後、しかるべきときに内閣改造、役員の一新を行いたいーと。

また一面のコラム欄には岡田直樹参議院議員(党新聞局次長)の率直な敗因の弁も載っています。次の通りです。

一人区で大敗した背景には地方の自民党支持者の「反乱」があった。年金などのカウンターパンチを食う前から、地域経済の疲弊というボディーブローが効いていた。
地方とりわけ過疎地の格差は否めず、一方で総人口の半数を超えたという3大都市圏の生活も過密で余裕がない。過疎と過密を解消しないと、党の基盤は全国的に危うくなる。
次なる戦いの公約に「税率を変え、過疎・過密の日本を変える」はどうか。

以上が一面の記事の紹介ですが、ともかく「人心を一新」して出直す以外に良策はないと覚悟すべき時です。
2007/08/13(月) 16:31:45 | URL | 「自由民主」の愛読者 #-[ 編集]
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